カテゴリ:超わかり易い国際政治política( 21 )

あ、今のシリアを予言!? イスラム教徒が大切にする「fidele」(忠誠)とは? 

みなさん、お久しぶりです。 最近、やっぱりハムパゾ・ブログを再開することにしました。
仕事は仕事、生活は生活。
生活の切ない心、まっすぐなまなざしを書ける場所は、大事にしないといけません。
書きたいことがたくさんあります。

今年は1月から大きな事件が相次ぎました。
パリの銃撃事件、そして、シリアでの後藤さんの悲しい事件。
さらに、曽野綾子発言。

パゾのブログを読み返すと、今の予言をしているような記事が何本かありました。

なぜ、欧州の若いイスラム教徒たちがイラク・シリアへ行き、残虐集団になったのか。
その理由を探る記事を、私、2004年11月3日に書いていました。

イスラム教徒にとって非常に大切な「fidele」(忠誠)という言葉をめぐって。

以下がその記事です。

『やりきれない・・・「fidele」と「infidele」の境界線』
http://hampaso.exblog.jp/811205



あのときは、香田さんでした。悲しい事件でした。
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by hamster_paso | 2015-02-23 10:08 | 超わかり易い国際政治política

この時代、野良猫のように、したたかに

夕べ(9月25日)の夜、アル・ジャジーラの英語版ニュースを見ていた。
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これからの世界を予言していると感じて、目を見張った。というのも、

ブッシュが引きつった顔で、「米国経済は深刻な危機に陥った」と緊急発表している画面の下に流れたテロップが、次のニュースだったからだ。

ベネズエラのウゴ・チャべス、ロシアを訪問し、プーチンと熱い抱擁。友好を確認。


中国、有人宇宙船の打ち上げ成功。

米国政府は借金地獄で現金がない。銀行にも、現金がない。金融機関はドミノ倒しのように次々に倒れている。アフガン、イラクの失敗、そして、経済の凋落。ブッシュの最後は哀れとしか言いようがない。緊急会見には悲壮感しか漂っていなかった。
一方で、ブッシュが目の敵にしているウゴ・チャべスとプーチン、そして中国は、米国中心の世界経済にお金を貸したり資源を与える立場だから、強い、強い! ウゴ・チャべスとプーチンの勝ち誇ったような笑顔が、本当に印象的!

では、日本について流れたテロップはというと……米軍の軍艦、日本の港に入港

詳しくは↓
「米海軍の原子力空母「ジョージ・ワシントン」が25日午前、米海軍横須賀基地(神奈川県横須賀市)に入港した。原子力空母の米本土以外への配備は初めて」なのだそうだ。
(・・・・・神奈川県は、あたしの出身地ですよぉ。もぅ!)

「あ、そうかぁ、まだ日本って、米国に支配されていたんだぁ、、、」と、哀しくなった。
堕ちている米国に追随し続けるのかもしれないという印象が、どうしてもぬぐいきれなくて……
どうしたらいいのだろう……

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ここはやっぱり、野良猫たちのように、したたかに生き抜かなくっちゃ、と強く思った夜だった。
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by hamster_paso | 2008-09-26 21:58 | 超わかり易い国際政治política

フランスの大統領選挙と日本

なぜここ数日のブログで、パリやらパリの移民の話を、奥歯に物が挟まったような言い方で伝えているかというと、フランスの大統領選挙が近づいてきたからだ。書くと長くなりそうで、書いたところで何になるんだろう、というぼんやりした気持ちで、考えがまとまらなかった。

我が家はスペインにあるが、毎日フランスの衛星放送を見る。フランスのニュース番組をつけっぱなしの状態だ。だから、フランス大統領選挙の情報が手に取るように分かる。

これが、きれいな情報操作。ニュース番組での議題の組み方、当選候補者が対抗馬を落とす方法など、メディア理論の見本になるようなニュースの作り方なのだ。
詳しく説明すると、「候補者の支持率が変わりました!」と世論調査が発表されても、よく見れば、世論調査に答えた人数はわずか900人。右か左か中立派かも不明だ。それなのに、あたかもフランス国民がすべてそう考えているかのような報道をする。

あまり深く考えていない人々、誰に投票するかを決めていない人たちの意識にどう影響するかを考えると、薄ら寒くなる。

ところで、今有力な候補者は2人。右派のニコラ・サルコジと、左派の女性、セゴレーヌ・ロワイヤル。
もう日本でも、いろいろなところで話題に上がっているので、この2人の顔が浮かぶ人も多いと思う。

サルコジは、ハンガリーからの移民2世で、ユダヤ人の血が4分の1流れているという。そして、別れたくっついたを繰り返している奥さんは、スペイン人。スペインを代表するピアニストの孫。そして、マドリード市長の従妹。そのためサルコジは、スペインの右派からの強烈な支持も得ている。スペインの右派は、教会からの支持を強く受けている。そして、スペインの教会は、バチカンからの支持を強く受けている。スペインのカトリック+右派のイデオロギーの強い雑誌に、「これがサルコジの奥さんのセシルさん♪」と、妻が晴れ晴れと紹介されたりしている。

サルコジは、お兄さんが、フランスの”経団連”の副会長。”経団連”の主要メンバーで彼の支持者の一人には、大きな出版社の社長がおり、彼の出版する雑誌では、サルコジの妻セシルが人気投票でNO1になったりしている。

そういうことで、メディアにも経団連にも強いサルコジが、テレビの中で有利に映るのも不思議ではない。

サルコジのやばさは、メディアに強いということだけではない。フランスをアメリカのようなネオコンのような国にしたいと言ってはばからないから、怖いのだ。この人が当選したら、弱いものがどんどん切り捨てられ、フランスで生まれた子どもを持っていても親が不法移民なら、皆、国へ強制送還させられ、フランス恒例のデモに参加したものは逮捕され、イスラム教徒は排除され、トルコがEUに入るかどうかの議論は、消えていくだろう。京都議定書の署名を取り消すかもしれないし、下手するとEU脱退なども、ありうるかもしれない……。

でも、よく考えてみよう!サルコジがやりたがっていることは、ある国のやり方に非常に似ているのだ。
それはどこかといえば、日本。

弱いものも痛みを我慢しなければならず、日本で生まれ義務教育を受けている最中の子どもがいる外国人一家も、裁判で強制退去を命じられ、北朝鮮や中国がメディアぐるみのバッシングを受けて、市民運動の声がほとんど反映されず、大人の社会の精神的荒廃のしわ寄せが子どもに行くような社会。

サルコジが大統領になればフランスは日本みたいになる……!?
だから、フランスの危機感は、日本には伝わりにくいのかもしれない。

フランスのある政治専門紙を読むと、日本とフランス右派のつながりが暴露されることもあるので興味深い。たとえば、サルコジがやり方を勉強したという極右のジャン・マリ・ル・ペンの政党のNO2は、リヨン大学の教授で、妻が日本人で、リヨン大学の図書館には笹川財団から巨額の寄付が届いた、とか。これはもう数年も前のニュースだが。日本ではニュースにならなかったようだ。
このNO2は、その後、ナチを支持するような発言をして、フランス社会全体から猛反発を買い、姿を消してしまった。(極右の後ろでうろうろしているとは思う)
でも彼の意見は、かつて日本の雑誌にも載った「アウシュビッツなどなかった」に似て、日本人の私にはあまり”新鮮”には思えなかったっけ。

サルコジの一歩前を行く安倍政権は、もしサルコジ政権が発足したら、どういう手をつなぐのだろうか。サルコジは、日本の相撲取りを「ポマードをつけたデブ」と、ずいぶんひどい言い方をしたことがある。だから、サルコジが日本と仲良くなるとしたら、日本贔屓のシラクとは異なる方法でだと思う。

遺伝子改良農産物やそれを利用した食品、グローバリゼーションに大反対する運動家、ジョゼ・ボベも大統領選に立候補したけれど、ただでさえ結束と市民に対するアピールの弱い左翼の票を、さらに分散させるだけだろう。
なぜ選挙では、戦争反対や環境破壊、地球温暖化や京都議定書といった言葉が対抗馬にならないのだろうか。分かっているけど、言葉にしたらもっと哀しくなる。

トリュフォーやゴダールやロメールの映画を見て、私はかつてフランスっていいなあ、って思っていた。
あの映画の中のフランスが、もうだいぶ消えてしまったようで、残念で仕方がない。
クロサワやオヅの日本がもう消えてしまったと歎く異国の人々と共有できる感覚かもしれない。

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by hamster_paso | 2007-02-04 03:01 | 超わかり易い国際政治política

ジンクス

今、ニューオリンズが大変だ。
台風が去って、1万人死亡。
飢え死にも、続出。
一週間もほったらかしにされたままで。
米軍がイラクやら他国に出撃するときは、疾風のように早いのに。
黒人や貧しい人々を助けに行くのに、
一週間もかかるとは。
テレビでは、ブッシュが「clean up the mess(きれいに片付ける)」って言っていた。
アメリカに住んでいないし、彼の言葉の前後がこちらのテレビでは
切り取られていたから、断定はできないけれど、普通、mess
ということばは、ゴミや汚いものを指すのじゃないのか。
餓え死にした遺体を、mess、って呼んだわけじゃないだろうな、大統領。

こういうアメリカに対して、キューバのフィデル・カストロは、即座に援助。
ベネズエラのウゴ・チャベスも、援助した。
もちろん、その意図は充分すぎるほど伝わるけど、痛快、痛快!

ところで、テレビニュースでは、ニューオリンズの次に、インドネシアのメダンで起きた飛行機事故と、パリの放火事件を報じていた。どれも、自分に縁のある土地ばかり。
じつは、わたしにとって、ニューオリンズは、忘れられない土地。訪れて好きになり、住むためにそこの美大に入ろうと、トッフルまで受けたほど。まさか、こんな被害があろうとは。そして、メダンもまた長いアジアの旅で訪れたことのある町。その先のトバ湖にしばらく滞在したことがあるのだ。どちらもニュースになんてめったにならない土地なのでびっくり。そしてパリは、住んでいた町。
行った先々で不幸が起こるような人(物)のことを、ジンクスと呼ぶのだそうです。ケロケロ。
どうぞ、今住んでいるトレドでは、何も起こりませんように。

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by hamster_paso | 2005-09-06 01:06 | 超わかり易い国際政治política

祭りだ!

みなさ~~ん、こんにちわ!

祭りだったので、ほっつき歩いていました!!
帰宅は毎晩午前様。おいおい、この前までの弱い身体はどこへ行ったんだ、って感じです。

こちらの祭りは、キリスト様あり、軍隊あり、フラメンコあり、歌があり、とにぎやかです。
パティオ自慢も、続いていました。
写真もたくさん撮りましたので、近々、アップしたいと思います。
2of4さんのおっしゃるとおり、こんな国に出てくるお化けは、真っ赤なドレス着て踊りながら、
井戸からお皿を投げてくるほど、陽気かもしれませんね。

おとといの晩は、古いパティオのある3階建ての一軒家にお住まいの独身美女の家に招かれ、イギリス人、オランダ人、アイルランド人、赤道ギニア人、日本人(私)、スペイン人という初顔合わせで夜中の3時近くまでおしゃべりしていました。
(この独身美女に「日本の独身男性、紹介してぇ」って甘く耳元でささやかれてしまったわぁ)

くらくらするほど色っぽい彼女の家の屋上で、お酒片手に夜風に吹かれながらの話題は、翌日フランスで行なわれるEU憲法の国民投票について。
きっと、日本でも報道されていたと思いますが、昨日フランスで行なわれた、EU憲法を受け入れるか受け入れないかの国民投票では、結果はNOでしたね。
この夜、オランダ人は、「フランスではきっとNOだろう。オランダでもNOになるよ」といっていました。わたしの顔を見て「シンジ・オノ」とも言っていました。まさか、「Oh,NO」という駄洒落のつもりではなかったでしょうが。あはは。

フランスでの選挙の前日、EUの人たちが集まって自然と起きた話題がEU憲法を受け入れるか受け入れないか、ということだったことが、土地柄だなあと思いました。

EU憲法は、EUを経済大国にしよう、というネオ・リベラリズム的なニュアンスがあるそうで、(つまり、金を持つ企業が有利になるような内容らしい)、フランスでは、社会主義者や反グローバリズムの人たちによって、猛烈に反対されていました。大企業による大量解雇や労働問題が、頻発しているからです。それが、見事に反映したような結果になったようです。
テレビの速報では、あちこちで、共産党の党歌(?)「国際歌・インターナショナル」を肩組んで熱く歌う勝利者の姿が、夕べも今日も、明るく映し出されています。

スペインは、国民投票による賛成が過半数を占めました。景気がよくなるように、という期待を込めていたこともあるでしょうが、サパテロ首相は、スペイン国内テロ組織の活動をはぐらかす考えから、EUとの一体化を目ざしている面もあったようです。スペイン国内のテロ組織は、スペインから独立することを目的としているので、どうせならEUにうまく組み込まれ、EU人としてのアイデンティティを持ってくれたら、もうスペイン国内に対するテロの必要がなくなるのではないか、と考えているようです。

でも、テロ組織のほうは、相変わらず、爆弾騒ぎを起しています。

それはそうと、北アイルランドでは、「ポール・マッカートニーの弟」がリンチを受け殺されました。
(あ、苗字がマッカートニーさんというだけなのですが、実は。)このニュースを見て、マッカートニーって、アイルランド系なのだ~、って、ニュースとは関係ないことをしみじみ思っていしまいました。こういう背景を知っていると、ポールの歌もさらに奥行きが増すような気が。レノンもまたアイルランド系で、NYでは、アイルランドの独立運動組織に多額の資金援助をしていたそうです。それが、暗殺の原因でもあった、、、、、、かどうか~。なんだか、複雑。

このリンチ殺人のニュースは、昨日、テレビで、大きく報道されていました。
北アイルランドは、まだまだイギリスの植民地状態で、カトリックのアイルランド人が、プロテスタントのイギリス人に蹂躙されている実態が続いている土地なのだけれども、このリンチ殺人は、カトリック同士による内輪もめ、本当の内紛のようです。この土地の、カトリックであるアイルランド人を守るためのIRAという独立運動組織の下っ端が、チンピラ化して、「メンタン切ったやつをリンチしてやる」という雰囲気になっているそうな。数ヶ月前も、リンチ殺人があったことが報道されています。(ウッ、なんだか、日本みたい、って思ってしまった!!)

こうみていくと、問題が山積だなぁ、ヨーロッパ。

あ、そうそう、昨日、アメリカで、テレビ一台盗んだ罪で、35年も投獄されていた黒人が、釈放されたそうです。釈放はいいことだけれども、罪に対する重すぎる罰をうけたのが黒人だった、しかも米国で、という内容に、さらに気が重くなりました。

ふ~~~~~~、地上の問題を、明るい祭りで、吹き飛ばしましょう!!
次の時代を担う若人たちよ、がんばってくれ~~~~っ!!

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by hamster_paso | 2005-05-30 19:48 | 超わかり易い国際政治política

パパの死

『パパ』が息を引き取った。夕べの、9時37分のことだった。

イタリアのRAI1局は、スタジオにコメンテーターと観客を招いての生放送を前日からずっと続けていたが、とうとうやってきた訃報に、ひとびとはすすり泣き始めた。
番組の途中に崩御を知らせるニュースも入ったが、アナウンサーの目が、真っ赤に見えた。
生放送の番組に戻り、司会者は一人の女性の観客にマイクを渡した。この女性は、感極まって、涙をぼろぼろこぼしながら、話した。

「パパ、パードレ、わたしのファミリア・・・・・・」

フランスの衛星テレビ局は、また違った様子を流していた。
その晩、ライブハウスでコンサートを行なっていたバンドの会場の様子だった。訃報を聞いて、マイクに倒れかけるようにすすり泣く若い歌手。廊下のベンチに座って涙を流す若い男の子。
「いつもはそんなにカトリックを意識していないけど、でも、でも、・・・・・・」

普段は遊びほうけているファッショナブルな若い子たちも、こういう大きな節目だからこそ、じっくり自分のアイデンティティや歴史と繋がっている自分の存在を、じっくり見つめ、敬虔な気持ちになっているのかもしれない。
カトリックという信仰の根は、私が想像する以上に、ずっと、深いようだった。

夜中のサンピエトロ広場は人で溢れ、どの国からも、中継カメラと、マイクを持ったアナウンサーが、人々に、今の気持ちを尋ねている。

昨日、わたしは、テレビは法皇の臨終という世紀の一瞬を捉えるのに躍起になっているようだ、と書いたが、それは当たっていないのだと思った。たとえそういう面があったとしても、それは、ほんの一面に過ぎないのかもしれない。

マリアを讃える祈りの言葉に「今も臨終のときも祈りたまえ アーメン」と言う一説があるのだが、もしかしたら、この「臨終」をともに過ごす、苦しみ・悲しみを共にする、という気持ちが、この報道の奥底にあったのかもしれない。そして、テレビの前では、その気持ちを分かち合おうとする無数のカトリックの視聴者が、跪いていたのかもしれない。

テレビは、おとといも昨日も、世界中のカトリック教会で、多くの人々が祈り続けるシーンを流し続けていた。夕べの臨終後も、それは同じだった。NHKの『行く年来る年』で、除夜の鐘にあわせて日本中のお寺の様子や世界の様子が流れ、わたしは一年の終りと新年を迎えるという神妙な気持ちになり、日本中と一体感を味わう気持ちになるけれど、なんだかあれに似ていた。

法皇とバチカンが天上にあり、世界がそれを中心に回っているという感じだった。国境なんか、とっくに消え去っている。

この一体感の前に、わたしの邪悪な推測なんか、簡単に弾き飛ばされてしまう。ものすごく熱いあつ~い一体感なのだ。

スペインのテレビも、フランスのもイタリアのも、同じ画面を流している。今朝はミサの一部始終だ。

スペインだとか、フランスだとかイタリアだとか、国ではあるけれども、なんだかそれは地方行政に過ぎなくて、本当の政治と精神の中心は、バチカンにある、と考えざるを得ない感じがする。

バチカン帝国の地方行政団体が、カトリックの国々なのだ、と断言したくなるほどだ。
『パパ』と呼ばれる法皇は、皇帝、つまり天皇なのだ。
これだけ国を越えている、というところが本当にすごい。

プロテスタントをはじめ、カトリックでない国は、この状況を冷ややかに見ているかもしれない。
日本では、どう報道されているのだろう?
この一体感は、伝わるだろうか?

新しい法皇の候補者、117人とも118人とも言われている中に、日本人の、浜尾大司教がいる。トレドのカテドラルの大司教も、候補の一人だ。中世の物語に、現代の要素が入り込んでいるようで、興味深い。塩野七生のチェーザレ・ボルジアの世界を思い出す。

これから世界はどう変わっていくのか、これから座に就く法皇の考え方がかなり影響するのかもしれない。
世の中って、こうなっていたのか、とまざまざとその裏舞台を目撃しているような、ここ数日だ。
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by hamster_paso | 2005-04-03 19:24 | 超わかり易い国際政治política

ローマ法王が危篤だが

昨日から衛星放送の、イタリアのRAIとフランスのi-TELEをかけっぱなしにしていた。
衛星テレビ時代、崩御の瞬間をテレビに収めようと躍起になっているのが伝わってくる。
どちらも生放送。現地に送られている特派員も、朝から立ちっぱなしの話しっぱなし。
同じ人が、ほぼ同じ現場で、夜遅くまで、速報に努めていた。
i-TELEの特派員は、アラファトさんの葬儀の中継と同じ人だった。
悲しいのか目が痛いのか眠いのか。夜中の速報では、目を瞬かせていた。
けれど、夕べの峠はなんとかもったご様子なため、テレビはほかに伝えようもない。
スタジオに動揺が広まっているのをなんとなく感じる。
禁断の動揺だろう―いつまで持ち越すのだろうか、いつまで特番を続ければいいのだろうか、他の番組に切り替えたとたん崩御になったら、これまでの努力はどうなるんだ!!
きっと、それぞれ現場の担当者はそんなことを考えていただろうに、と想像していると
RAIもi-TELEも、以前撮った旅行番組などを流し始めだした。
通常の番組に戻していいやら、一度キャンセルした出演者に再度時間の調節してもらったりと、きっと舞台裏は、本当に大変な思いをしていることだろう。

さて、ローマ法王のこれまでの活躍のフィルムや関係者の思い出話を聞いているうちに、
これまで知らなかった多くの逸話を知って、少々驚いた。

彼は、青年時代に、ユダヤ人の女性に恋焦がれていたのだが、彼女がナチスに連行されてしまったという、悲しい思い出をもっているのだった。なるほど、ポーランドには、アウシュビッツや、たしかほかにも、強制収容所があったと記憶している。あの頃のポーランドは、ドイツ同様、想像を絶する雰囲気があったに違いない。
彼はこの辛い体験を通して、敬虔なカトリック信者として目覚め、ナチスや共産党を憎むようになったということだ。

カトリックでありながら、ユダヤ人の共感を得る思い出を持つ人が、教皇の座に就いていたのだ。なるほど、と思った。

彼は一度、拳銃で暗殺されそうになった。犯人のトルコ人青年は取り押さえられ、牢獄にぶち込まれた。なんと法王は、この青年を独房に尋ね、いろいろと優しく話しかけていたのだ。
青年はうつむき、ときには顔を上げ、はにかむような表情で、優しくやさしく話しかける法王を見つめていた。勝手な想像だが、もしこの青年がセンノウされたイスラム過激派で、法王は悪魔だ、と教えられていたとしたら、自分が撃ち殺そうとした目の前の優しいおじいさんを見て、何を考えたことだろう。ずいぶん不思議な気持ちを引き出された映像だった。

この反面、ポーランドでいやな目に遭ったということもあって、共産党が大嫌いだという法王は、同じカトリックでも、資本主義を攻撃し、もっと貧しき人々の立場に立って行動するという、『解放の神学』という教派に対しても、手厳しいらしい。ある日、法王は若い神父たちの謁見を受けたが、ニカラグアで貧しい人々のために仕事している「解放の神学」派の若い神父が跪き、手の甲にくちづけをしようとしたとき、おもむろに顔を背けたらしい。その瞬間を撮った写真は世界を駆け巡ったそうだが、私は残念なことに、まだ目にしていない。写真を見た人の話では、法王がこの青年神父の顔をビンタしているように見える、とのことだが。

ユダヤ人に寛容で、南米の問題に取り組む神父には手厳しかったというローマ法王。
政治と宗教は、やはり細かく入り組んでいるのだろうと、考えざるを得ない。
表面的にははっきりいえないことだろうけれども、次の法王もまた、この方向でモノを考える人であるほうが、世界を牛耳る政治指導者にとっては、都合がいいだろう。
アメリカ人の法王が選ばれる可能性も否定できない。
もしそうなったら、ヨーロッパはどう反応するのか。
私の知っている人は、屋上から飛び降り自殺をする、と震えながら話していた。

法王と、スペインー南米ーサパテロ政権という構図で切り取ると、さらにおもしろい話が出てくる。これが非常に深い。今後、地球を動かす一つの軸になるかも、とわたしはひそかに考えている。これについては、いつかまた、機会をあらためて、書きたいと思います。
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by hamster_paso | 2005-04-03 02:17 | 超わかり易い国際政治política

【写真】 トレドにはユダヤ教のお寺もある

カトリックやアラブだけではなく、トレドには、ユダヤ教のお寺もある。
サンタ・マリア・ラ・ブランカという名の、こぢんまりした、とてもきれいな教会だ。

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その昔、日本では、織田信長や豊臣秀吉がまだ子どもだった頃くらいから、カトリック教会が異端審問をはじめたそうだ。キリスト教に改宗しないアラブ人やユダヤ人たちに厳しい処置をほどこしたので、彼らは北アフリカやヨーロッパの東、東へと逃げたという。モロッコ北部には、この時期逃げた子孫がまだ数多く残っており、イスラム系もユダヤ系も、今でもスペイン語を話しているという。トルコの方まで逃げたスペイン出身のユダヤ人もおり、彼らもまだ、スペイン語を話す。これらのユダヤ人は、『セファルディ』と呼ばれている。フランス語の新聞には、ユダヤ人という意味の「ジュイフ」ではなく、「セファルディ」と書かれていたことがあり、ほぉ。と思ったことがある。

イギリスやプロテスタントの国では、カトリックの総本山バチカンに反対する意味で、異端審問は残虐だった、という誇張したプロパガンダが定着しているようだ。
コメディの『モンティ・パイソン』のコントを見ると、よくわかる。
おばかな人がいたら、目をくりぬいた赤いKKK風衣装をまとった何人かが画面にパッと出てきて、「スパニッシュ・インクィジショ~~~ン、ダダダダ~~~ンン♪」と、そのお馬鹿な人たちをハリツケにするのだ。

けれども、アンダルシア出身の、ユダヤ人である友人は、異端審問は精神的な運動であり、言われているほど残虐ではなかった、とも話してくれた。彼はユダヤの血をひいているけれども、異端審問の時期にカトリックに改宗した家族の子孫なのだ。
日本では、カトリックに対する異端審問があり、それは酷かったらしい、という話を彼も知っており、複雑な気持ちで受け止めているようだった。

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『ユダヤ通り』には、ユダヤの祭具や本やCDを売るお店もあり、アンネ・フランクはやっぱり語り継がれている。しかし、もうユダヤ人のコミュニティも、礼拝も全く残っていないと、店主はちょっぴり寂しそうだった。
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by hamster_paso | 2005-03-29 19:22 | 超わかり易い国際政治política

【写真】 アラブのランプ

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トレドはキリスト教だけの街じゃない。アラブのものを売っている店もある。
今はカトリックだけれど、先祖はアラブ系というひとも、いっぱい、いる。
知り合いのヘズース(Jesus)さんは、その名前にもかかわらず、アラブの祖先を持ち、
チュニジアに遠い親戚もいる。

バルセロナの祖先はフェニキア人、しかし、プジョールの祖先はネアンデルタール人だそうだ。(ほんとかい?)
フランスとの国境、独立テロ組織ETAでも有名なバスク地方のバスク人こそ、
純ネアンデルタールの子孫だという説もある。

ラマンチャ地方をバスや電車で南下しながらモロッコのタンジェに入ったときのことだ。
モロッコの乗り合いバスに乗りこんで来る人々の顔が、あまりにスペイン人にそっくりなので、
びっくりしたことがあった。ラウルもモリエンテスもいた。
しかし、北方ネアンデルタール人のプジョールはいなかった。

このあたり、マレー系顔の日本人、北方系の日本人、というのと、感覚は似ているかも。
プジョール系がモロッコで目立たなかったのは、日本に匈奴系がいないのと似ているのかなぁ?
かつて住んでいた台湾から日本に帰り電車に乗るたびに、同乗者の顔を見ては、
何系、何系、とこっそり当てっこしたものだ。
中国系の多い町からもどったからか、日本人の顔が外地の人々とミックスしている状態が、
はっきり見て取れたのだ。とっても不思議な現象だった。なので印象に強く残っている。

私の顔はなにかというと、北方中国系だそうだ。
色白、一重目、顔は小さく、背が低い(156cm)
色白にかけては天下一品。白人より白いことが自慢。
頬骨は高くなくて、おちょぼ口。北方中国によくある顔なのかなあ?

みなさんは、何系ですか?
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by hamster_paso | 2005-03-27 07:56 | 超わかり易い国際政治política

【写真】 風車

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街角のポスターにも、風車があるところが、スペインかな?
ここ、カステーラ・ラ・マンチャ地方は、ドン・キホーテの誕生の地なのだ。

ドン・キホーテというのは、正義の味方。貧しい人のために、悪に立ち向かう、誇り高き英雄なのだ。ヨーロッパでも南米でも、社会運動のシンボルにもなっている。
政治家も、ミュージシャンも、写真家も、不正を許せない人たちは、ドン・キホーテを語り、夢を紡ぐ。映画や音楽やエッセイやだれかのインタビューの中に「ドン・キホーテ」という名前が一度でも入っていたら、それを語る人は、社会主義者的な考えを持つ人ということになるし、グローバリゼーションや第三世界の問題に立ち向かう人であることを、暗示しているのだ。
ヨーロッパに来た当初(6年前くらい)、どうして社会派アーティストらがよく、ドン・キホーテ、ドン・キホーテという古臭い名を持ち出すのか、と不思議に思っていたけれど、そういうことだと知って納得した。
そういえば、この前スペインに来たウゴ・チャベスも、この英雄の名を叫んでいたっけな。

ドン・キホーテっていう名前を使うときは、心して使わなければならない、と反省してしまう。
ドンキ、ドンキ、っ気軽に呼ぶことに、気が引けてしまう。ましてや、薄利多売だ、騒音公害だ、放火だ、殺人だ、っていう事件に結び付けてはいけないのではないか、と思う。
作品に対する尊敬が足りないよなあ・・・・・・って。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ところで、大忙しの2週間でした。パソコンの前でゆっくり座る時間もなくて。
気がついたら、カレンダーも真っ白!! 
カレンダーをみて、初めて自分の時間配分に気がつくという具合。
今日は久しぶりの休みなので、ゆっくりしています。休みって、いいなあ~~~~!
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by hamster_paso | 2005-02-20 01:56 | 超わかり易い国際政治política