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【写真】 チコの秘密

あ、チコだ!と思ったらなんだか様子が違う。
なんと、チコの子、ジャッキなのだった!
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笛吹きおじさんは、‘息子’が増えて、すっかり笑顔だ。
笛の音も明るく、
以前の憂いを帯びた表情が消えていた。
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それにしても、チコ、いつの間に! しかもクロとの間にできたと言うのだ!
さらに驚くべきことは、チコがオスで、クロがメス、ということだった!
なんでも、笛吹きおじさんがチコを連れて友達の家に行った晩、
チコは冷蔵庫の陰で、すっかり初対面のクロと仲睦まじくなってしまったという。
笛吹きおじさんは、チコも捨てたモンじゃないだろ、という顔で自慢した。
そうか・・・、それでチコはあんなにクロに優しかったのか!
いっぱい食わされちゃったなあ!

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チコの子、ジャッキ! 地面を走るときも抱っこされても、片時もジッとしていない。
子どもって、動物も人間も、めちゃくちゃ元気だ!
笛吹きおじさんは、もう、ただの親バカ!

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「ボク、もっと走って遊びたいのに・・・」
渋るジャッキを抱きしめたまま、笛吹きおじさんはこう言った。
「ほらほら、国際デビューだよ。前を見てごらん、ジャッキ」
すっかりステージパパなのだった。
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by hamster_paso | 2005-01-31 04:13 | foto スペイン Spain

‘ロナウディーニョ’か、それとも、‘ロナウジーニョ’か

「ジ」でいいんだよと教えてくれたのは、アドリアーノだ。私のあごを持ちそっと耳元でささやいてくれたのではなくて、イタリアのバラエティショーでの一幕で、なのだが。

「イタリアで一番素晴らしいキーパーは誰ですか」とマイクを向けられたアドリアーノが挙げたのは、イタリア代表のブフォンでもなくトルドでもない。インテルであるにもかかわらず、敵チームの男の名前を、前をきりりと見て言った。
「DIDA(ジーダ)」
ACミランのキーパーだ。ブラジル代表キーパーでもある。
「え、じ、じい?」 
誰だそりゃ、という顔の司会者に対し、アドリアーノは表情を変えない。
「ジーダ」
「じ・い・だ・って、あのDIDA(ディーダ)じゃないのか!?」
司会者の詰問にも揺らがない。アドリアーノの決意は固い。
「ジーダ」

ブラジルでは「DI」は「ジ」になるのだ。サウダージの「ジ」だ!(もっともこれはsaudadeと綴るのだが)。「ダヂヅデド」はあれでよかったんだと膝を打ち、ミランの試合を見るたびに、きちんと「ジーダ」という名を声に出すようになった。
そして「ディ」か「ジ」かで悩み続けていた‘Ronaldinho ’は「ロナウジーニョ」と呼ぶべきなのだと知った。

ジーダもアドリアーノもファベーラ出身だ。‘ファベーラ’といえば、‘シウダ・デ・デウス’。一度入ったら生きて帰れないこともある貧民街のことだ。ロナウドもしかり。ロベカルもしかり。3人とも1970年以降生まれだ。ロナウドの家はバス代さえないため、サッカーの才能を早くに見出した隣町のチームに誘われても参加することができなかったと聞いたことがある。ロベカルは、そもそも靴を買う金さえ家になかったという。ジーダはミランで稼いだ金をお母さんに送っている。ジーダのお母さんはファベーラから出て、どこか安全な土地に家を買ったことだろう。

ファベーラ出身でないのは、ロナウジーニョだ。1980年生まれであるジーニョは、1982年生まれのアドリアーノより二つ年上。彼は小さい頃から貧困を知らなかった。なぜなら、ファベーラ出身の父親がかなり名を挙げたサッカー選手で、儲けたお金で安全な土地に引っ越したからだ。そこに、プールつきの豪邸を建てた。ロナウジーニョの鷹揚とした雰囲気には、やはりわけがあったのか! ロナウジーニョの父親は、こともあろうに、自分が作ったプールに溺れて死んでしまったのだ。

貧困のどん底を生きたであろう父親は、サッカーで名を挙げ、血と抗争にまみれたファベーラからみごとに脱出し、成金の象徴であるプールつきの家を手に入れ、それに溺れて死んだ。息子が1980年生まれということは、自らは1950~60年代に生まれたはずだ。映画
‘シウダ・デ・デウス’のまさにその舞台に生きたことになる。銃と麻薬と鶏と。ファベーラに生きなくとも、猥雑な喧騒を懐かしむ気持ちは、ロナウジーニョにあるのだろうか。皮肉な死に方をした父親を、どのように哀れんだのだろうか。

ロナウジーニョが、よく笑い、そして文句を言わないということは、そのあたりに鍵があるのかもしれない。
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by hamster_paso | 2005-01-29 08:28 | サッカー Futbol

マルディーニが語るシェヴァとジーニョ

フランスの衛星放送局カナルプリュスのスペイン版、『カナル・プルス』のメインは映画とサッカーだ。わけても、サッカー解説番組の充実振りには目を見張る。週末のリーガ開始直前の土曜日の昼は、直前情報満載の解説をたっぷり届けてもらえる『EDA(エル・ディア・アンテス)』。土日には、サッカー生中継を昼から真夜中まで放送し続ける『MAS Y MAS(マス・イ・マス)』。マス・イ・マスは、スペイン・リーガのみならず、セリアA、プレミアリーグ、ブンデス・リーガ、最近はフランスリーグまで網羅する。そして翌日の『EDD(エル・ディア・デスプエス)』で、週末起きたスペインリーガのあらゆる見せ場をおさらいするのだ。ベンチで何が起きたかはもとより、観客席やボールボーイの表情まで追う。いつだったか、反レアルのボールボーイがベッカムにボールを渡さず、ベッカムが少年を戒めるシーンは見ものだった。かつてアイルランドの代表で元オサスナのスタメン、マイケル・ロビンソンが司会を務めるこの番組を日本で放送したら、どんなにわたしの仕事が増えていいだろう、などと考えていたら、ある在西スポーツ通信社のNさんが、「あれは高すぎて・・・日本でやったら絶対受けるのにねぇ。ああもったいない」と今にも涙をこぼしそうな顔をした。現地でこれらの番組を現地で見られるもったいなき幸せに感謝しないと。

そんな幸せは、この週末もやってきた。特にうれしかったのは、マルディーニの長いインタビューだった。マルディーニは、先週、ACミラン在籍20周年を迎えたベテラン選手。父親も元イタリア代表の監督。‘走るルネッサンス彫刻’マルディーニは、知的で物静かな印象を受けた。

「シェフチェンコとロナウジーニョ」。マルディーニが即挙げた、好きな選手はこの二人だった。その理由から、マルディーニの大人度の高さがわかった。マルディーにはこう言った。

「この二人は、いつも笑っている。その上、文句を言わない」

いつも笑顔で文句を言わないということもまた、かなり高い大人度を必要とする。
ただへらへらするのとは違う。一緒にいてもがさついたり粗い気持ちにさせることなく、周囲を安らぎで包む器量だ。その上、マルディーニの挙げたこの二人は、黙々と自己の鍛錬に励み、誰にも真似できない美しい技術で、人を喜ばせることができる。怒るときは怒り、反撃できるときはいつでも反撃してきた私の反骨ハッタリ人生とは、全然違う。私が周囲に与えてきたものといったら、棘や肩こり・頭痛の類くらいだ。なんと器量の小さい人生を経てきたのかとうなだれたくなる。まあ、しょうがないなあ、とすぐ開き直ってしまいもするし。

いつも笑って文句を言わないということは、俗人が囚われている煩悩や苦しみをするりと通り抜けてしまったということだ。自分の苦しみを自分で引き受ける裁量もある。自分に降ってかかった苦しみがあっても、どうやって乗り越えるかに神経を集中させることで、乗り越えられるまでの過程を享受しているようにも見える。

シェフチェンコがゴールに向かって走る時、ロナウディーニョがフリーキックの前にボールを無心に見つめる瞬間、かれらは自分の目の前の最大の壁に直面している。ゴールが決まったときの満面の笑みは、壁を乗り越えた喜びで、失敗したときのはにかみは、修行の過程を味わっている表情。きっとそうだ。

こう考えると、文句を言ってばかりいる人は、自分の苦しみを人に押し付け人のせいにしているのだと思えてくる。自分に対して腹を立てていることに、気がついていないのかもしれない。ひいては、努力すればいいことも放棄しているのではないかとさえ見えてくる。

ところで、ここで重要なのは、マルディーニがさらりと、‘笑顔で文句を言わない人間を尊敬している’という発言をしたということだ。
見る人は見ているということだ。大人はきちんと見て、評価を下しているのだ。

なにも目だった振る舞いをせずとも、「見る人がきちんと見ている」。
つまり、人の本質は、他人によって簡単に見抜かれてしまうのだ。
勝負をかけようという人間にとって、これほど恐ろしいものはない。
たとえ勝つ技術があっても、さらに人間性が勝ち負けの本筋を決めるのだから。

笑って文句を言わないという達人の技術はわたしにはなかなか真似できないけれど、せめて、誰に見られても狼狽しないように、自分に嘘だけはつかないで行こうと思う。とはいえ、自分に嘘をつかない生き方はかなり難しい。自分に言い訳をせず、心の中で違和感のある部分を見つめるだけでも、かなり正直に近くなるのではと思っている。
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by hamster_paso | 2005-01-27 02:15 | サッカー Futbol

【写真】 回廊の少女たち

b0051186_23541279.jpg古い教会の回廊に、
パリから高校生達が詰め寄せいてた。
修学旅行かな、それともなにかの遠足かな。
彼女達にとっては、歴史よりも、彫刻よりも、
おしゃべりの方が大事。
壁にもたれて、
スナック菓子を食べることも忘れない。
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影がドラゴンの翼のように
彼女の背中に広がっていることにも
気づかずに、話に夢中になっていた。
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by hamster_paso | 2005-01-25 00:19 | foto スペイン Spain

【写真】 鶏とサボテン

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今週は、トレドのドラゴン伝説について写真を撮るお仕事を依頼され、ドラゴンというドラゴンを写しまわっていた。ドラゴンは、柱に、壁に、門に、絨毯の中に、無数にいた。教会の天使にまで姿を変えていた。調子に乗って、中国・インド・アッシリアと、龍がいかに舞いながらトレドにたどり着いたかを、藤原新也のアジア巡礼のように撮りまくって出版しようと考え、夢に浸ることまでできた。そんな調子でたどり着いたのが、川のほとりのダイヤモンドの家。

川べりの坂道の麓に建つ、謎めいた雰囲気を残すこの家は、古い家の修理人を育てる学校になっているようだが、開いていたためしがない。ふと川べりを見ると、ニワトリが。ものすごい速さで足を絡ませもせず走り回る動きは、さすがだった。もっと撮りたかったのに木の上に舞い上がられずっと下りてこない。半時間は待っただろう。あきらめてダイヤモンドの家の前の広場を立ち去るとき、階段を見上げるとサボテンが。サボテンから空を見上げると月が。でたらめの取り合わせが静かに混ざっているダイヤモンドの家には、妖精伝説が残されているという。
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by hamster_paso | 2005-01-23 03:05 | foto スペイン Spain

【写真】 木洩れ陽にネコ

トレドという街には、その昔、花の都だったことを忘れてしまったかのような侘しさがある。
しかし野良猫たちは、過去の光がどうであれ、今の日向があればいいらしい。
春のようにうららかな今日の午後、広場の大きな木から洩れる陽だまりのなかで、一枚。

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by hamster_paso | 2005-01-19 09:03 | foto スペイン Spain

【写真】 河の模様

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散歩しているときに見つけた、河の模様。

汚染された河の、模様。
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by hamster_paso | 2005-01-18 01:25 | foto スペイン Spain

【写真】 モロッコの父と子

国を越えても、子煩悩な父親の心は、きっと同じだ!!

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2年前の夏、180万画素くらいの普通のデジカメを持ってモロッコに行った。友人の妹さんの結婚式に呼ばれたのだ。この父子は、友人の義理の弟さんと甥ごさん。一眼レフの画像を見慣れてしまうと、180万画素の画像では色や絞りが甘いなあ、と生意気なことを思ってしまう。けれど、久しぶりに見るこの写真は違った。お父さんの笑顔が、写真機などはるかに追い越していると思ったのだ。お父さんの心が飛び出てくるようで、すごく嬉しくなってしまった!
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by hamster_paso | 2005-01-18 00:33 | アフリカ Africa

【写真】 犬の生活

チャップリンの初期の名作に‘犬の生活’というのがあったが、ここトレドにも、犬と路上で生活している笛吹きおじさんがいる。
のんべで、笛を吹いていないときはたいてい飲み屋にいる笛吹きおじさんなのだった。

彼の犬‘チコ’は、いつもおじさんを店の外でじっと待つ。おじさんが店を梯子しても、かならず後をつけて行く。付いて行くのではなく、守りに行くのだ。おじさんには‘飲みすぎるなよ’と目で話しかけ、見知らぬ人には‘ご主人様に手を出すなよ’と見張るのだ。
どこかの店の前でチコを見たら、笛吹きおじさんは必ず中にいるという具合なのだった。
このことは有名で、土地の人なら誰でも知っている。

この日、チコは、はじめてみる黒い大きな犬と一緒に店の前にいた。
案の定、笛吹きおじさんは店の中にいる。
道行く人は、チコには声をかけるのだけれど、黒い犬には声をかけない。
ガラスに張り付いたメニューとメニューの間に、笛吹きおじさんの顔がちょこっと見えた。メニューの後ろ側に座っている人と談笑している。顔の見えないその人が、黒い犬の飼い主かもしれない。
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待つのが慣れっこのチコは、クロと一緒に、通り行く人を眺めたり、
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クロにシッポを振っておどけてみたり、
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‘クロ、どっか遊びに行こうよ’、と話しかけたりするのだけれど、
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クロはちっとも答えずに、ご主人様をじっと外から見つめるのだった。
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クロはクロで、ご主人様が誰かにいじめられないようにまもっていたのかもしれない。
チコはチコで、慣れない陣地で寂しいクロを慰めようと、おどけたのかもしれない。
やさしいよね、クロとチコ。
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by hamster_paso | 2005-01-14 09:12 | foto スペイン Spain

【写真】 燃える消防車

1月6日のマゴのレージェスの夜、こんなものを写してしまった!!

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この燃える物体は、何を隠そう消防車なのだ。火事場から帰ってきたとこらしい。

なあんちゃって。
実は、クリスマス最後の夜のお祝いにと、きらびやかに照明で飾り、サルサをガンガンに鳴らしながら走ってきた消防車を撮ったのだった。こちらはスーパーの帰りだったから、買い物袋を地面に置き、カメラを出して、間に合うかな、間に合うかな、とドキドキしながら目の前を通るのを待ったのだった。やがて、10人ぐらいかな、倒した梯子に馬乗りになったノリノリの若い消防団員さんたちが、腕を振り回しながらやってきた。私にも手を振ってくれた。
スペインの消防士さんたちがこんなに明るいなんて、知らなかったなあ! 
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by hamster_paso | 2005-01-12 08:25 | foto スペイン Spain