緊急掲載第2弾 ツバメ物語 続編

さて、続編、チュックとチャックの物語をご紹介します。

下のヒナのおじいさん、チュックとチャックが巣立ったのは2年前の夏。巣立つまでには、大変な物語がありました。

その年、私は毎日、巣から顔を出して親鳥からミミズや昆虫を元気いっぱいに食べる雛鳥たちを眺めていました。ヒナたちはだんだん大きくなっていき、巣の中で羽根を広げられるまでに成長。
ところが・・・・・・。
巣立つのも秒読みに入ったある日、いつものように巣を眺めていたときのこと。羽根を精一杯延ばしたとたん、ヒナが一羽、巣から落ちてしまったのです。飛び立ちたかったようですが、力が足りなかったのですね。巣があるのは、二階の軒下。落ちたのは一階の地面。10mはあります。

キャーと驚いたものの、元来、生き物を掴むことの苦手な私は、我が家に棲息するオットセイに頼んで拾ってもらいました。オットセイは落ちた雛を拾い上げ、まだなんとか生きていることを確認。さあ、巣に戻そうといっているそばから、なんということでしょう。同じ状態で、もう一羽も落下。幸い、命には別状はありませんでした。羽根があって軽いということが、命拾いに繋がったのかもしれません。

そこで、この二羽を巣に返そうと箒の先につけて巣まで持ち上げてみました。ところが、この二羽は、巣に戻る知恵がなかったようです。箒の先でぐずぐず。しかたなく、屋上の物置きにうっちゃってあった、大家さんがもういらないといっていた鳥かごを持ってきて、とりあえず、そこで飼うことにしました。中に入れると、親鳥からエサを受け取れないだろうからと、かごの上に置きました。そして、なんだかひらめいたので、チュックとチャックと、名前をつけたのです。


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心配なのは、親鳥の反応。子どもが巣から消え、鳥かごの上でエサを待っていることに、ちゃんと気がつくだろうか・・・・・・。

それは杞憂というものでした。親鳥は巣の異変と小鳥の鳴き声にすぐ気がつき、新しい巣の上に住み始めた子どもたちに、ちゃんとエサを運んでいくのです。夜休む場所も、これまで巣の隣に出ていた釘の上ではなく、鳥かごの側のバルコニーの鉄柵に変えました。子どもにちゃんと目が行き届くようにです。

チュックとチャックは親の愛に守られ、新しい巣の上で順調に育ちましたよ! 鳥かごの上には、一ヶ月くらいいたかしら。

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鳥かごの上では、小鳥たちは羽根を広げて飛ぶ練習もしはじめました。扇子のように羽根をとじたり広げたりしながら、どうやって飛び立てばいいのか首を傾げる子どもたちの上を、親鳥はゆっくり何回も、チュンチュン話しかけながら旋回。「がんばれ、ほら、もうすぐだよ」と語りかけていたように聞こえました。小鳥たちは、それに呼応するように羽根をバタバタ。そうして、だんだん飛べるようになっていったのです。

最初は鳥かごから下りる練習。次にパティオを見下ろす回廊を飛び交う練習。そして、セミのように柱に止まってみたりもして。

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こんな様子から徐々に、産毛のまだ残る羽根をきれいに広げて、本格的に親の後について空を舞うようになり、夏も終わりそうなある日、遠くへ飛び立っていきました。もうそろそろかな、と思っていたある朝でした。元気に飛び立っていったあと、夜はもう戻ってきませんでした。

戻ってきたのは、次の年の夏の初め。チュックもチャックも、それぞれ伴侶を連れて。わたしたちに挨拶に来てくれたのだと直感しました。そのときには、パゾ君ももういましたから、賑やかな夏になりました。二組のつがいが、毎日、パティオを舞い、いつの間にか、赤ちゃんも。チュックの子か、チャックの子かは、わからないんですけれどね。でも、どちらの子でもいいなあ。彼らはまた、元気に巣立ち、今年もこうやって帰ってきてくれたのです。

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あのとき、チュックとチャックが死んでしまってたら、こんな幸せはなかったかもしれません。
もしわたしが偶然目撃していなかったら、二羽とも地面でどうなっていたことか。
だから、下の写真みたいにこうやって、立派な姿になって戻ってきてきれたチュックかチャックの子どもと、これから巣立とうとしている腕白な孫ツバメたちを見ると、嬉しさもひとしおなのでした。

チュックとチャック物語 完

編集後記:
ふ~、鳥の写真を撮るって難しいですね、ikkoman大先生。 羽根をきれいに広げた鳥を撮るなんて、あれは神業ですね!!
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by hamster_paso | 2005-05-12 21:53 | ニャメの仲間たち animalitos